会期終了間近!来場者20万人超の「縄文展」鑑賞ポイントまとめ

東京国立博物館「縄文展」屋外ポスター

2018年9月2日(日)まで東京国立博物館・平成館で開催中の特別展「縄文―1万年の美の鼓動」(以下「縄文展」)、いよいよ最終週となりました。7月1日からの展示ですが、お盆中の8月17日には「来場者20万人突破」のニュースもあり(追記・会期終了数日前に30万人を超えたそうです)、大人気の展覧会となっているようです。私もお盆の夜間開館時に行ってきましたが、かなり「混んでる」という印象。会期終了間際の今は、恐らく更に混雑しているのではないかと思います。

そんな注目の「縄文展」の見るべきポイントを、纏めました。といっても私は縄文時代に詳しいわけでもないので、あくまで一訪問者としての視点となります。

公式サイトはこちら↓↓

1)展示数は約200点、解説は多め

まずは展示数ですが、東京国立博物館(以下「トーハク」)の多くの展覧会同様、展示数は多めの207点。会期中の展示替えは、7月31日から国宝土偶2点(後述)が追加されただけで、それ以外は全期間展示でした。

解説はこちらもトーハクの展覧会ではいつも通り多めで、章解説、作品解説共に充実しています。

会場が混み合っている可能性が高いことを考えても、全部の解説を丁寧に読むのならば、全て見るにはかなりの時間が必要と考えた方がいいでしょう。

2)「キャッチフレーズ」に注目しよう

「縄文展」キャプション例
「縄文展」キャプション例

解説を全部読むのが大変!と思う場合は、展示キャプションの上に書いてあるキャッチフレーズに注目しましょう。この写真の例の場合(写真の一部分を拡大したので不鮮明ですみません)、「岡本太郎を呼び起こした縄文造形」という部分です。ここを見ると、何となく鑑賞ポイントがわかります。

勿論キャッチフレーズだけでは展示品について深い理解はできませんが、単に展示品だけを見るよりは理解の助けになります。キャッチフレーズを読んで気になる場合は、解説を読みましょう。

3)鑑賞ポイント

・その1:縄文時代の国宝全点集合!

新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器(国宝)新潟県十日町市博物館蔵 http://www.tokamachi-museum.jp/information01.html

新潟県笹山遺跡出土深鉢形土器(国宝)新潟県十日町市博物館HPより引用 http://www.tokamachi-museum.jp/information01.html 

さて、ここからは展覧会の見どころを紹介しましょう。まず今回注目なのは「国宝全点集合!」です。

展覧会の解説や特設サイトによると、2018年現在「国宝」に指定されている縄文時代の品は6点(土器1点と、土偶5点)。それが全部一堂に会するという前代未聞の機会となっています。縄文時代の国宝は、全国各地に散らばっていて、交通アクセスも便利とは限らないので、全てを見に行くのははなかなか困難・・・。

実際現地を訪れて見た人も、他の国宝と同じ空間で見比べることで、新たな発見をしたり、自分の好みを見つけることなどができるかも知れません。

・その2:縄文の造形美に注目

公式サイトにもありますが、今回の展覧会のテーマは「縄文の美」。つまり、発掘の話や、縄文人の生活についてなどの考古学よりは、縄文時代のの遺物の美しさに焦点を当てた展覧会です。例えば、火焔型土器を集めた部屋があり、縄文時代でも豪華な土器が並ぶ様は見事! そして、火焔型土器とは違う、縄文時代初期や後期の土器も紹介してあるので、この時代の造形的な豊かさに触れられます。

・その3:再現展示、体験展示はない

考古学の展覧会というと、古代の人々の住居の再現した建物中に入ることができたり、場合によっては再現した服や武器を身に着けることができたり、ということもありますが、今回はそのような「体験」できるコーナーはありません。

といっても、土器や土偶以外にも、装飾品や日常の道具なども展示してあります。豪華なアクセサリーや、可愛らしい動物の形の道具、子どもの手形を残したモノなど、縄文時代に生きた人々が身近に感じられるような品も沢山展示してあるので、解説を参考に私たちの祖先たちの暮らしについて思い巡らせてみましょう。

☆オマケ・個人的なオススメコーナー:世界の土器との比較

個人的に興味深く見たのは、第1室の最後の部屋にある、世界の国々で作られていた土器との比較コーナーです。火炎型土器が作られていた縄文時代中期の紀元前3000年~紀元前2000年と大体同じ頃の、中国をはじめ、現在のイラクやトルコ、エジプトやヨーロッパまで比較展示してあります。割とシンプルなものが多いので、それらと比べるといかに、火炎型土器がユニークであったかというのがわかるようになっています。

日本国内だけの話に限定せず、「この時代の世界の別の国」に目を向けるのは、とても面白いですね。勿論紀元前2000年前の世界のことは私はあまり知識もなくよくわからないのですが、同じ時代にこんな文明があった!という事実が目の前に提示されると、日本だけを見ているよりも目が開ける気がします。

4)撮影スポットは一番最後の展示室

 

東京国立博物館「縄文展」撮影スポット 岡本太郎にインスピレーションを与えた縄文土器
東京国立博物館「縄文展」撮影スポット 岡本太郎にインスピレーションを与えた縄文土器

「縄文展」の殆どは展示室内の撮影禁止ですが、最後の展示室だけは撮影可能なコーナーがあります。こちらの部屋は、近代以降、縄文の美に魅せられた人々について扱っている章。その中で、「芸術は爆発だ」の言葉で知られる岡本太郎が影響を受けた何点かが撮影スポットとなっています。

5)国宝土器のレプリカに触ってみよう!

東京国立博物館「縄文展」国宝「火焔型土器」のレプリカ
東京国立博物館「縄文展」国宝「火焔型土器」のレプリカ

展覧会場からエスカレーターで出口階に降りたら、出入り口の左側の壁際に注目です。こちらには、国宝「火焔型土器」のレプリカが展示してあり、触ってり撮影したりすることができます。本物には勿論触れませんが、実際の縄の模様の様子など、手で触って確かめてみましょう。ただし、持ち上げることはできません。

6)より深く知るために・・・

縄文展は、出品点数も多く混雑している展覧会です。効率よく見るためには、事前に情報収集をすることがお勧め。公式サイトには、縄文展を紹介しているテレビ番組の一覧があり、更には8月末まで期間限定で、NHKオンデマンドの縄文展特集番組を無料配信しています!

公式サイトには今回展示品を貸出した、全国の所蔵館からのビデオレターを見ることができるコーナーもあります。勿論、展覧会図録も解説が充実しているのは言うまでもありません。

【東京国立博物館「縄文 1万年の美の鼓動」展の基本情報】

会場:東京国立博物館・平成館(上野公園)
会期:2018年7月3日(火)~9月2日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時
※金曜・土曜は午後9時まで、日曜は午後6時まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日

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